学びの足跡
Learning Footsteps
さわやかな空気の中で、2年4組が持久走に挑戦
本校の保健体育では、現在、持久走の学習に取り組んでいます。吐く息が白くなるほど冷え込む朝のグラウンドには、2年4組の生徒が自分のペースと力を見極めながら走り続ける姿があります。持久走は“自分との戦い”です。つらさから立ち止まろうと思えばすぐに足を止められますが、生徒たちは粘り強く一歩一歩前へ踏み出し続けています。
その頑張りの原動力は、もちろん生徒一人一人の意志の強さです。しかし、それだけではありません。コースの周りには仲間の温かな声援が響き、ペースを保てるよう励ます姿が見られます。また、教科担任の先生も、一人一人の表情や走り方に目を配り、前向きに取り組める声かけを続けています。
「だれ一人取り残さない」「誰もが幸せになるために」。真正中学校が大切にしているこの思いが、持久走の授業の中にも確かに息づいています。寒さの中にも、さわやかで前向きな空気が流れる2年4組の取り組みは、まさに本校を象徴する実例の一つといえます。
これまでの支えに感謝を込めて
2年2組のMSJ推進委員の生徒たちが中心となり、今年度で任期を終えられる民生委員・児童委員の皆様をお招きして、感謝の気持ちを伝える会を開きました。地域の子どもたちのために長年尽力してこられた皆様へ、心からの「ありがとう」を届けたいという思いから企画したものです。
当日は、生徒と一緒に給食を囲みながら、和やかな雰囲気の中で交流が深まりました。委員の皆様にとっても、学校での生徒との触れ合いは特別な時間となったようで、笑顔があふれていました。
昼休みには音楽室に会場を移し、2年2組のMSJ推進委員と有志の生徒が、合唱「時の旅人」を心を込めて披露しました。澄んだ歌声が音楽室いっぱいに広がり、会場は温かな空気に包まれました。
参加された民生委員・児童委員の方からは、「17年間この仕事を続けてきて本当によかった。感謝の会を開いていただき本当に嬉しかったです。」との言葉をいただき、生徒たちはその思いを真剣に受け止めていました。
地域とともに歩む本校の学びが、また一つ素敵な形で実を結んだ時間となりました。
黄金色の通路を整える、温かなまなざし
本校には銀杏の木が多く、晩秋から初冬にかけて登校通路は黄金色の落ち葉で輝きます。その美しさの裏で、朝の通路は滑りやすさなど、安全面での心配もあります。そんな中、2年4組を中心とした2年生MSJの生徒たちが、毎朝早くから学校を支えてくれています。
生徒玄関が開く前の7時20分頃、すでに校地に立ち、落ち葉や銀杏の実を箒で黙々と掃く姿があります。「全校の仲間が安全に歩けるように」「自分たちの学校を気持ちよくしたい」――そんな思いから始まった自主的な活動です。
寒い日も、誰に言われるでもなく続けてきたこの行動は、安心して過ごせる学校づくりを支える大切な力となり、真正中学校に“よい空気”を流してくれています。
自ら決めたことを貫くその背中は、周囲の生徒や私たち職員にも温かな影響を与えています。こうした主体的な取り組みこそが、本校の学びと日常を豊かにしているのです。
探究心が育つ教室、対話が広がる教室
1年3組と1年4組の社会科の授業では、今年度のキーワードである「探究」と「対話」を体現する、意欲的な学びの姿が見られます。
3組では、課題に向き合う生徒一人一人の真剣なまなざしが印象的です。資料を読み取り、思考を深めようと必死にメモをとる姿、行き詰まりながらも何度も考え直す姿には、答えを自分の力でつかみ取ろうとする“粘り強い探究者”としての成長がうかがえます。問いに対して試行錯誤することで、学びに向かう主体性が確かに育っています。
4組では、仲間と共に学び合う温かな雰囲気が広がっています。タブレットを見せ合いながら意見を交換し、「こう考えた理由」を互いに問い返す姿があちこちに見られます。単なる教え合いではなく、対話を通して自分の考えを磨き合う“協働する学び”が定着しつつあります。
探究し続ける3組、対話を重ねて深める4組。形は違っても、どちらの学級にも課題解決に向けて仲間と粘り強く取り組む生徒の姿があります。真正中学校の1年生たちは、確かな学びの力を一歩一歩積み重ねています。
“個性輝耀” ― 奇跡を起こす歌声へ
12月12日(金)に開催される令和7年度真正中学校合唱祭。今年のスローガン“個性輝耀”の言葉どおり、残りわずかとなった練習時間の中で、生徒一人一人の個性がまぶしいほどに輝きを放ち始めています。その輝きは仲間を照らし、光を受けた仲間がさらに新たな輝きを生み出す——まるで光が増幅し、うねりとなって学校全体に広がっていくようです。
練習室には、青春のきらめきが満ちています。指揮者の一挙手一投足に集中し、誰ひとり振り向くことなく前だけを見据える表情。声を合わせるたびに生まれる響き。限界を越えようと何度も挑戦する姿。そこには「奇跡を起こす」という強い意志が感じられます。
学級の仲間と心を重ね、学年の壁を越えて支え合い、先生方と共にひとつの音楽を創り上げようとする生徒たち。その熱は日ごとに高まり、学校に生き生きとした空気を生み出しています。
本番まで、あとわずか。真正中生の“個性輝耀”がどんな奇跡を響かせるのか、期待は高まるばかりです。