本巣市立真桑小学校

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鶉ヶ池の河童物語

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鶉ヶ池の河童物語

6年生のミュージカル「鶉ヶ池(うずらがいけ)の河童物語(かっぱものがたり)」の取組を紹介します。

 

 

 

 

 

 


 

 

はじめに

 

鶉ヶ池地図♪ 水は深く,青く澄(す)んで,こんこんと湧(わ)いてくる美しい池。
木々は緑,高くそびえ,風を受けゆらいでる美しい森。
水は深く,青く澄んでいる。
柳(やなぎ)やはんの木が生い茂り,楽しい森を作ります。

 

鶉ヶ池(うずらがいけ)は,十四条と小柿の間にあり,きれいな湧(わ)き水がたまって池になっていました。農地整理が進み,今でこそ小さな池になっていますが,昔は,大きく深く,そこには河童(かっぱ)が住んでいたという伝説が残っていました。その伝説を元に,ミュージカルとしてまとめ発表しました。

 

あらすじ

 

鶉ヶ池鶉ヶ池は木が茂(しげ)る,水のすみきった美(うつく)しい池です。魚や鳥、鶉(うずら)たちがその池でなかよくくらしていました。

  河童(かっぱ)の家族(かぞく)も幸(しあわ)せにくらしていました。 河童の三兄弟(きょうだい)は,いたずらずきで,村人をおどしては遊(あそ)んでいましたが,村人は,それでも子どものいたずらだと,がまんしていました。河童はこの池を守(まも)る水神様(すいじんさま)だからです。

そんなある日,村人たちは雨が降(ふ)らないのでこまってしまい,鶉ヶ池の水神様にお願(ねが)いにやって来ました。村人たちは雨が降るようにまくわうりなどをお供(そな)えして祈(いの)りました。やがて,みんなの願いが水神様に通(つう)じ,ついに雨が降り始めました。そして、大きな喜(よろこ)びが鶉ヶ池を包(つつ)みました。しかし,いたずらずきの三兄弟はいたずらをやめません。そこで,力持ちの馬医者が兄弟河童のみずかきを取ってこらしめました。河童のおかあ(母)のやさしい心で,いたずらをしていた兄弟たちはやっと許(ゆる)されます。河童のおかあは,お礼(れい)にと,よく効(き)く薬(くすり)を村人たちに渡(わた)したのでした。

その後,鶉ヶ池のまわりも開墾(かいこん)がすすみ、池はせまくなりました。そこで,河童の家族(かぞく)は木曽三川(きそさんせん)が合流(ごうりゅう)するあたりに引っこすことになりました。みんなの池,みんなの野山(のやま),みんなのふるさとを大切にしようと歌い合うなか,村人に送(おく)られて河童たちは旅立(たびだ)ちます。

 

 

名場面集

 

むかしむかし むかしむかし,十四条と小柿の境にあった鶉ヶ池には河童が住んでおったそうや。
湖のような大きな池でな,水は深く青く澄(す)んで,濁(にご)ることもかれることもなかった。
柳(やなぎ)やはんの木の雑木林(ぞうきばやし)が池を囲んでおってな,魚や水鳥,鶉などいろんな生き物の住む,楽しいところやった。

水は深く,青く澄んで

♪ 水は深く,青く澄んで,こんこんと湧(わ)いてくる美しい池。
木々は緑,高くそびえ,風を受けゆらいでる美しい森。
水は深く,青く澄んでいる。
柳やはんの木が生い茂(しげ)り,楽しい森を作ります。

 

もうすぐ夕方になるから,帰ろうよ。
そうだね,もう帰りましょう。
さようなら。さようなら。さようなら。

わしらは,この池の守り神

♪ わしらは,この池の守り神,水神(すいじん)河童の一族じゃ。
ぼくたち,この池の暴(あば)れん坊,いたずら河童の兄弟さ。

 

これこれ,いたずらはいかんぞ。
さあ,そろそろ戻(もど)りましょう。
わーい。
はよう,戻るんじゃぞ。
困ったもんじゃ。

ぼくたち,この池の暴れん坊

♪ ぼくたち,この池の暴れん坊,いたずら河童の兄弟さ。
夜は真っ暗,寂(さび)しいところだけど,村へは近道だ。
きっとだれかが通る道。

 

ややっ,だれか来るぞ。かくれろ。

池へ引きずり込むぞ

♪ この道は,村へは一番近道じゃ。だけど河童が出るという。
河童が出ぬうち,急ぎ足。さあさあ帰ろう,急ぎ足。

 

わおーっ。 池へ引きずり込むぞ。 それっ。
おっ,おっ,おっ助けを。 逃げろ。

 

♪ わっはっは,わっはっは,すっとんでいきおった。
いたずら河童のいたずらに,村人ほんとに困ったな。
けれど,けれど,池の主,水神様じゃ。水神様じゃ

困ったことじゃ

♪ これだけ雨が降(ふ)らぬとは,困ったことじゃ。
田んぼの稲(いね)も全滅(ぜんめつ)じゃ。全滅じゃ。

 

お供(そな)えじゃ。スイカ,かぼちゃ,きゅうり。そして,まくわうり。
さあ水神様にお願(ねが)いしよう。
そうじゃ,そうじゃ,お願いしよう。

 

♪ あ あ 雨よ降れ。 あ あ 雨よ降れ。
わしらの村に雨よ降れ。 稲の命の雨よ降れ。

水神様ありがとうございました あっ あっ 雨だ。
雨だ。雨だ。雨が降ってきた。
。これで村は生き返ります。
ありがとうございました。
いたずら河童の兄弟さ

♪ わしは,この村の馬医者(うまいしゃ)じゃ。力持ちで知恵者(ちえもの)じゃ。
いたずら河童をこらしめてやろう。

 

♪ ぼくたち,この池の暴れん坊,いたずら河童の兄弟さ。
夜は真っ暗,寂しいところだけど,村へは近道だ。
きっとだれかが通る道。

 

ややっ,だれか来るぞ。かくれろ。

お前らには負けんぞ

わおーっ。
池へ引きずり込むぞ。 それっ。

 

ばかめ,わしは力持ちじゃ。お前らには負けんぞ。
そおれ。

 

みずかき。みずかき。
かあちゃんをよんでくる。

本当にすみません

♪ いたずらすぎて,このありさまじゃ。医者様,本当にすみません。
きつくしかって言い聞かせ,いたずらせぬようさせまする。
水かきがなくては,河童の一大事。河童の命でございます。
どうぞお返しください。

 

♪ 母親がそれほどまでにいうのなら,返してやろう。
いたずらを絶対(ぜったい)せぬように。

ありがたい,ありがたい

♪ ありがとうございます。
お礼にこれを教(おし)えます。
どんな傷(きず)にもよくきく薬(くすり)。
あっというまに治(なお)ります。

 

これに薬の作り方がかいてあります。どうぞ。

 

ありがたい,ありがたい。
馬や村のみんなのために必ず役にたてまする。

そして,長い年月が

♪ いたずら河童の兄弟は,みんなと仲良くなりました。
池の周りはたのしい広場。今日も優(やさ)しい風が吹(ふ)く。

 

そして,長い年月が流れました。
それから鵜ヶ池の付近の開墾が進み,
池はだんだん小さく狭(せま)くなったんやと。
ある日,いけの周りにみんなが集まりました。

みんなで引越しいたします ♪ ご先祖(せんぞ)様より大変お世話(せわ)になりました。
長い長い間,本当にお世話になりました。
本当にお世話になりました。
あの池も狭くなり,住みにくくなりました。
木曽(きそ)と長良(ながら)と揖斐川(いびがわ)が
1つになるというあたり。
みんなで引越(ひっこ)しいたします。
大変お世話になりました ♪ そうですか。それは寂(さび)しくなりますね。
みんな仲良くお元気で。大変お世話になりました。
みんなのためのあの薬,本当に本当にありがとう。
大事に大事に使います。
水は深く,青く澄んでいる ♪ 水は深く,青く澄んでいる。
柳やはんの木が生い茂り,楽しい森を作ります。
水は深く青く澄んで,こんこんと湧いてくる美しい池。
木々は緑,高くそびえ,風を受けゆらいでる楽しい森。
水は深く,青く澄んでいる。
柳やはんの木が生い茂り,楽しい森を作ります。

守っていこう,みんなのふるさと ♪ さようなら。さようなら。
みんなの木々を大切に。みんなの池を大切に。
さようなら。さようなら。
みんなの森を大切に。みんなの池を大切に。
みんなの野山を大切に。
そして,みんなの心を大切に,守っていこう。
守っていこう,みんなのふるさと。

 

参考資料「鶉ヶ池の河童」(真正町教育委員会編) 

鶉ヶ池 むかしむかしの話。十四条と小柿の境にあった鶉ヶ池には,河童が住んどった。うそやもんか。
鶉ヶ池は,湖のような大きな大きな池でな,池の水は,深く青くすんで,いつもにごることも,かれることもなかった。それに,池の付近は,いつもじめじめして,あしが一面に生えていたんや。また,柳やはんの木の大木のある雑木が,池を囲んで大きな林を作っとった。それで,このあたりは,魚や水鳥や鶉などのいろんな野鳥の住む楽しい所やった。
水は深い地の底からわき出し,底の深さは,深く深く,伝説では,海の竜宮城にまで通じとると言われたもんや。
そのころ,この池の主は,年老いた河童であると信じられ,十四条や小柿付近のお百姓さんからは,水神様のようにおがまれていたそうや。
どうしてかというと,夏の日照り続きの,田畑の作物がかれてしまいそうなとき,たいまつを持って池へ雨ごいをすると,必ず雨がふってきたからやそうや。そして,日照りのききんを何度も救ってもらったからやと。
ところが,人間の社会にもいたずら坊主がいるように,河童の家族にもいたずら者がおってな。この池近くの夜道を通ると,いたずら河童が出てきよって,冷たいぬれ手で通る人のおしりをなぜたり,肩に飛び乗り,首や顔にふれてきたりして,おどろかしたそうや。それで,十四条や小柿の人は,この夜道をこわがり,遠く本田・宗慶の方へ遠まわりしなならんかったんやと。
ところで,そのころ,十四条に,人なみ外れて,それはそれは,大きい体と強い力を持った馬医者がござった。その馬医者が,このいたずら河童の話を聞いて,
「よし,わしが,やつをこらしめてやろう。」
と,やみ夜のなまあたたかい風のふく中,何くわぬ顔でこの道にやって来たんや。
すると,やっぱり河童が出て来よって,馬医者の肩に飛び乗り,冷たいぬれ手で顔や首にさわってきた。けど,馬医者は,少しもおどろかんと,さあっと河童の手をつかんだ。手は,ぬるぬるしてすべりぬけかかったんで,今度は,あわてて手先をぎゅうっとつかんだ。それでも,うまくつかめんと,手の指の間の水かきをつかみ取っただけで,にげられてしまった。河童は,
「いてえ,いてえ。」
と,なきながらドボンと池に飛びこんでしまった。
そこで,馬医者は,これにこりてもういたずらはしないやろと思い,家に帰り,つかみ取った水かきをまくら元に置き,ねどこに入ったんやと。すると,夜中に,お母さん河童といたずら河童がたずねて来たんや。そして,
「どうか水かきを返してください。これからは,ぜったいにいたずらはしませんから。」
とあやまったんやと。馬医者は,村人にいたずらすることは,とても悪いことやから,もうしてはいかんと注意して返してやることにした。
河童 すると,お母さん河童は,大変喜んで,
「このお礼にどんなきずにもよく効く薬のつくり方を教えましょう。」
と言って,その秘みつの方法を教えてくれたそうや。それに,
「この薬は,手足のちぎれた大けがのときもすぐおさまりますよ。」
と言い,返してもらった水かきを馬医者が見ている前で,べたべたと元どおりにくっつけて帰っていったんやと。
それから,馬医者は,人間のきずはもちろん,牛や馬のけがにもよく効く薬をつくり,みんなに大変喜ばれ,大金持ちになったそうや。
馬医者は,このことを大変感謝し,盆と暮れにはごちそうを鶉ヶ池に持って行き,お礼をしたんやと。この薬のつくり方は,馬医者一代限りということで絶えてしまったそうやけど,感謝の気持ちは,のちの代まで受けつがれたという。
それから,数代後には,鶉ヶ池付近の開こんが進み,池は,しだいに,小さくせまくなってまったんやけど,ある夜,河童の家族が馬医者の家をたずねてきたそうや。そして,
「ご先祖さんより大変長い間ごやっかいになりましたが,あの池もせまくなり,住みにくくなったので,木曽川・揖斐川・長良川が合流する付近へ引っこすことにしました。」
とあいさつをし,今までのお礼にとどんな病気にも効く「虫下し」の妙薬の秘みつの方法を教えて帰ったそうや。
以来この薬は,どんな病気にも効く家伝の妙薬として人々に親しまれてきたんやが,そののちの人に子どもがなく,絶えてしまったんやと。  おしまい。

 

注1 雨ごい(日照りで水不足のとき,雨がふる二うに神仏に祈ること)
注2 ききん(農作物の不足で食物がなくなること)


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